ホラーリーグ・シーズン6(碌)! この碌でもない、素晴らしき恐怖映画

幼なじみと一緒に続けているホラーリーグも今年で6シーズン目。名前は大げさですけど、一年で13本のホラー映画を観るだけのお手軽企画です。今年は相棒に待望の第一子が誕生したりと本数がなかなか捗らず、見逃した作品も多かったのですが、DVD鑑賞も含めてなんとか13本を観了しました。これで年越せます(苦笑)

□エントリー作品(カッコ内の数字は全シーズン通算本数)
01(066) 「サイレント・ハウス@ヒューマントラストシネマ渋谷
02(067) 「キャビン」@チネチッタ川崎
03(068) 「死霊のはらわた」@109シネマズ
04(069) 「フッテージ@ヒューマントラストシネマ渋谷
05(070) 「ポゼッション」@シネマサンシャイン池袋
06(071) 「ABC・オブ・デス」@新宿武蔵野館
07(072) 「ディアトロフ・インシデント」@ヒューマントラストシネマ渋谷
08(073) 「ワールド・ウォーZ」@109シネマズ川崎
09(074) 「ロード・オブ・セイラム」@ヒューマントラストシネマ渋谷
10(075) 「キャリー」@新宿ピカデリー
11(076) 「サプライズ」@シネマカリテ
12(077) 「ビューティフル・ダイ」@ヒューマントラストシネマ渋谷
13(078) 「V/H/S シンドローム」@DVD鑑賞

それでは結果発表でございます〜

■最恐作品賞 : 「V/H/S シンドローム」(監督:アダム・ウィンガード、タイ・ウェストほか)
 「V/H/S シンドローム」は劇場で見逃してしまったので、年末にぼくらの秘密ホームシアターでDVD鑑賞しました。しかし、これがかえって良かった!タイトルにもあるとおりVHSをテーマにしたモキュメンタリーですから、劇場で大人数で観るよりも、プライベートシアターで「ぎゃーぎゃー」恐がりながら観る方がリアル!「リング」を大劇場で観るよりも、少人数でビデオで観るほうが恐いっていうのと同じですよね。来年早々に続編「V/H/S ネクストステージ」も来襲の予定。アダム・ウィンガードをはじめ一作目の監督もけっこう参加しているようなので超楽しみですね。


■最恐監督賞 : アダム・ウィンガード(「サプライズ」、「ビューティフル・ダイ」、「V/H/S シンドローム」)
 シーズン6は、アダム・ウィンガードを知ったシーズンとして記憶されるんじゃないでしょうか。まさに嬉しい「サプライズ」でした。「ビューティフル・ダイ」と「サプライズ」は主要キャストがほとんど一緒なのに、ぜんぜんタイプの違う作品に仕上がっていて、監督の職人ぶりが感じられたなあ。まだ若いのに。イギリス出身の監督ということで、「ドッグ・ソルジャー」とか「ディセント」の頃のニール・マーシャルを思い出しました。卒ない。今後の活躍に期待!


■最恐脚本賞 : サイモン・バレット(「サプライズ」)
 「サプライズ」を観ていない人もいると思いますのであまり詳しくは書きませんが、前半のホラーの定石と、それを逆手にとった後半の痛快な展開を堪能しました。「サプライズ」というタイトルながら決して奇をてらった映画ではなく、よく練られた脚本と卒ない演出で構成された佳作だと思いますね。監督賞のところでも書きましたけど、「サプライズ」と「ビューティフル・ダイ」はスタッフとキャストがほとんど一緒なんですよ。ぜひ、二本セットで観くらべてほしいなあ。


■最恐音楽賞 : ロブ・ゾンビ(「ロード・オブ・セイラム」)
 観客が感情移入して恐がれるキャラがほとんど出てこない映画でしたけど、音楽と奥さん(シェリ・ムーン・ゾンビ)が相変わらず大好きなんだなあ、って再確認させてくれる映画でしたね。っていうか、これってロブ・ゾンビのホーム・ムービーだよねww


■最恐視覚効果賞 : トッド・シフレット?(「キャビン」)
 「ワールド・ウォーZ」にするか、「キャビン」にするか、で悩んだのですが、最終的に「キャビン」に軍配を挙げました。技術的なものよりも「らしさ」が決めてです。「WWZ」がゾンビ映画にも関わらず残酷描写を極力抑えていたのに対して、「キャビン」は脚本のバカバカしさにぴったり合った、コミカルで「やりすぎ」感のある特殊効果がハマっていました。


■最恐主演女優賞 : クロエ・グレース・モリッツ(「キャリー」)
 いまや飛ぶ鳥を落とす勢いのクロエちゃんですが、「モールス」以来二度目のエントリー。正直、はじめに「キャリー」役がクロエちゃんと聞いたときは、原作や前作のイメージとのギャップが大きすぎるんじゃ・・・と不安が膨らみました。でも蓋をあけてみれば、母親役のジュリアン・ムーアの怪演に対抗して、「キャリー」を母娘の物語として仕立て直すことに成功していました。なんといっても、これだけ大物になっても積極的に豚の血をかぶろうって心意気がいいですよね。来年は出世作キック・アス」の続編も控え、ますますクロエ嬢の活躍が楽しみでございます。


■最恐主演男優賞 : イーサン・ホーク(「フッテージ」)
 イーサン・ホークはシーズン3の「デイブレイカー」以来のエントリーでした。ホラーに限らないのですが、ハンサムなのにどこか陰がある、どこか危うさを感じさせるところがいいんですよね。暗い映画が似合うの。「フッテージ」での夫婦喧嘩のシーンとかも、スーパーナチュラルなストーリーをびしっと引き締めるんだよなあ。「フッテージ」は続編を意識したと思われるエンディングさえ抜かせば、作品賞あげたいくらい好きな作品でした。


■最恐助演女優賞 : ジュリアン・ムーア(「キャリー」)
 じつをいうと、今年は監督賞と助演女優賞が真っ先に決まりました。満場一致で(二人だけど!ww)、「キャリー」の狂信的な母親を演じたジュリンアン・ムーアに決定です。閉じ込められた納戸の扉を壊して出てこようとするシーンなんて、完全に「シャイニング」のあのシーンを意識してるでしょ!ww 「シャイニング」のジャック・ニコルソンを最狂の父親とするならば、ここに最狂の母親が誕生しましたよ。もう、超恐いから!


■最恐助演男優賞 : ジョー・スワンバーグ(「サプライズ」、「ビューティフル・ダイ」、「V/H/S シンドローム」)
 これまたアダム・ウィンガード組からの受賞。「サプライズ」、「ビューティフル・ダイ」、「V/H/S シンドローム」のすべてに出演していたジョー・スワンバーグ。一見いい奴そうなのに、じつは裏がありそうなニヤけ顔が印象に残りました。サム・ライミ作品におけるブルース・キャンベルのような存在になって欲しいものです。


■最恐特別賞 : ヒューマントラストシネマ渋谷
 シアターN渋谷の閉館後、BC級ホラーの新たなメッカとして奮闘してくれたヒューマントラストシネマ渋谷!今年は13本中5本を、ヒューマントラストシネマ渋谷で鑑賞しました。来年もヒューマントラストシネマ渋谷の「V/H/S ネクストステージ」でホラー初めの予定です。がんばってくれ、ヒュ!


以上。いやあ、ホラー映画って本当に素晴らしくて、ろくでもないですねえw

来年はいよいよ折り返しの第7シーズン(一応、13シーズンまでやる予定)です。家族の目を盗み、仕事を適当にサボりつつどうにか完走したいと思いまーす。