2012-01-01から1年間の記事一覧

今年の3冊(2012年)

さて、締めくくりに今年読んだ本と印象に残った三冊をメモとして残しておきたいと思います。□今年読んだ本(読んだ順番で) 『都市と都市』チャイナ・ミエヴィル 『リーディングズ 都市と郊外』今橋映子・編 『二流小説家』デイヴィッド・ゴードン 『卵をめ…

この落語家を聴いた!(2012年)

二年ぶりとなりましたが、「落語」まとめ日記を。1月28日「よってたかって新春らくご」@よみうりホール 【昼の部】 「元犬」柳亭一也 「宗論」三遊亭兼好 「マキシム・ド・のん兵衛」三遊亭白鳥 「夢金」柳家三三 「二番煎じ」柳亭市馬【夜の部】 「たらち…

今年もやったぜ、ホラーリーグ・シーズン5!

ご無沙汰しておりました、半年振りの更新です。幼馴染の相棒アキラ君と、年に13本のホラー映画を観るという自主企画「ホラーリーグ」も今年で5年目を迎えました。二人とも仕事が忙しくなったり、家族が増えたりと、年々遂行するのが困難になりつつあるミッシ…

Brooklynites

年始以来パリに長逗留して街を探索していたわけですが、さすがにフランス料理にも飽き飽きしてしまい一時アメリカに避難しております(もちろん、読書空間でのお話ですが)。ヨーロッパからアメリカへの玄関口といえば、やっぱりニューヨークですよね。とい…

オペラ座の怪人は凄いらしい。

光の都から一掃された「闇」を求めて、ながらく本棚の最下層に埋没していた『オペラ座の怪人』を掘り出してみたわけですが、ちょっと、これが凄いんですわよ。何が凄いって、その奥付。1988年5月13日だってさ。なんと、24年間も暗闇に閉じこめていたらしい・…

La Ville Lumiere

前回、『夢の消費革命』と『ウィンドウ・ショッピング』を読んで、一九世紀のパリにおける大衆の「視線」の変化と、その変化が都市空間を再編成していく過程を目撃しました。いや、この過程は「視線が空間を再編成していく」という一方向的なものではなく、…

パノプティコンからモールへ

今年は「都市論」をテーマに読書してます。手始めに、すべての近代都市のルーツといわれる「パリ」に関する本を何冊か読んでいるのですが、そのなかで選んだ『夢の消費革命』と『ウィンドウ・ショッピング』という二冊のコンボがとても良かったので、メモ代…

ひすとりいおぶばいおれんす

久しぶりにマンガを読んで衝撃を受けましたよ。いがらしみきお『かむろば村へ』。会社の隣にすわる上司が読んでいたのを軽い気持ちで借り受けたんですが、後頭部をガツンとやられたような衝撃。完全な不意打ち。いまだに頭がボーっとしています(それは大げ…

トシトトシノアイダニ

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。年末年始はチャイナ・ミエヴィルの『都市と都市』を堪能しました。物語の舞台となるのは、ヨーロッパに位置すると思しきベジェルとウル・コーマという二つの架空都市。この両都市は隣り合いながらも厳格に…